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野生動物保護管理学(ツキノワグマ)実習

今I-nacでは、サマー体験キャンプ第2弾が行われています。今日はシャワークライミングと自然観察トレッキングツアーでした。このブログでも、サマー体験キャンプのことが紹介されているので、今日はその前(8月1日から10日まで)に行われた野生動物保護管理学(ツキノワグマ)実習のことを紹介したいと思います。

長野県の軽井沢町は避暑(別荘)地として有名ですが、ついこの間も噴火した浅間山の麓にあるので、自然も豊かなところです。そこには多くのツキノワグマが生息しているのですが、夏のこの時期は秋のドングリが実る前なので、クマにとっては若干エサ不足の時期にもなります。そんな時、エサを求めて別荘地に接近してしまうクマが出没することがあります。そんなクマと人とのあつれきを避けるために、電波発信機を着けて彼らの居場所を常に監視し、別荘地に接近しすぎたと判断された場合は、訓練されたベアドッグを使って山へ追い払うといった活動をNPO法人ピッキオの皆さんが行っています。私たちは彼らのお手伝い?も兼ねて、野生動物保護管理学実習として、昼間のクマの位置を調査し、彼らのエサとなるドングリの実のなり方(豊凶)を調べてきました。

写真は、ピッキオのスタッフの方に電波発信機が送信する電波からクマの位置を割り出すための方法を学生が教えてもらっているところです。10日間という短い時間だったので、調査の方法に慣れた頃に実習は終わりという感じになってしまったのですが、私たちが取った昼間のクマの位置データが、夜間の調査の参考になるとスタッフの方に言ってもらえました。ドングリの豊凶がクマの出没と関連があるらしいことから、クマの保護管理に携わっている方々は、夏のドングリのなり具合から秋の実の豊凶を予測できないかと考えていて、私たちもその豊凶予測に貢献しようとしています。私たちの実習の結果からどんな成果が出てくるのか、これからの実習がとても楽しみです。今後も実習の様子はこのブログを通じてお伝えしていきます。
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